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学習障害と発達障害の違い発達障害の歴史はまだ浅く、はっきりと認識されたのは20世紀以降になってからです。1963年、アメリカにて正式に認められてから、日本にもその概念が取り入れられるようになりました。歴史が浅いことも起因してか、学習障害と発達障害の違いが分からないという方も多いため、今回はその違いについて解説します。

1. 発達障害の種類〜学習障害は発達障害のひとつ〜

発達障害とは、生まれ持って脳の機能に偏りがあり、得意なこと、不得意なことに大きな差があるアンバランスな症状を意味します。親の育て方やしつけの仕方に原因があるわけではなく、感情や認知に関連する脳の異常と考えられています。得意、不得意について大きな凸凹があるため、通常の生活の中で大きな困難に何度も直面します。その凸凹のタイプによって、発達障害はいくつかの種類に分類することができるので、ここではその種類とそれぞれの特徴を見ていきましょう。

1-1. 自閉症スペクトラム(ASD)とは

学習障害と発達障害の違い自閉症スペクトラムは、英名「Autism Spectrum Disorder」の頭文字をとって「ASD」と記載されます。自閉症、アスペルガー症候群などの疾患を含み、それぞれの症状の差別化やボーダーラインの判断が難しいとされています。そのため「一連の続き=スペクトラム」という概念で捉えられています。その主な症状には以下の特徴があります。

<自閉症スペクトラムの主な症状>

  • その場に合った対人関係が苦手
  • コミュニケーションがうまく取れない
  • 興味のあるもの、そうでないものに極端な差がある
  • 自分なりの行動パターンやルールにこだわっている
  • 視線が合わない
  • 場の空気が読めない発言をする
  • 表情がとぼしい
  • 過剰に敏感なこと、鈍感なことがある
  • 予想外のことにパニックを起こす

ー自閉症ー

自閉症スペクトラムの一つの疾患である自閉症は、コミュニケーションや社会性の発達に障害が現れ、興味・関心を持つことや行動に偏りが見られるのが特徴です。3歳頃までに発症することが多く、その原因としてはっきりと断定できる要因はありませんが、先天的な脳の機能に障害があるのではないかと考えられています。
集団生活が始まる幼児期になると、自分の世界に入り込んでしまったり、規則が守れない、場の空気が理解できないなど、社会性の発達に障害が見られるようになります。また、スムーズな会話が難しく、おうむ返しになったり、相手の発言の趣旨がわからない、目を見て話しができないなど、コミュニケーションにおいても困難な状況になるのも特徴です。知的な遅れがない自閉症は「高機能自閉症」と呼ばれます。

ーアスペルガー症候群ー

高機能自閉症の中でも言葉の遅れが見られないタイプを「アスペルガー症候群」と分類しています。対人関係、コミュニケーションに困難があるほか、ある特定の分野に関して強いこだわりを持っていたり、運動がとても苦手だったりするというケースもあります。アスペルガー症候群他には、その場の流れが理解ができない、ストレートすぎる発言をするなど、集団生活の中で浮いた存在になってしまいます。一人で黙々と興味のあるものに打ち込んだり、難しい言葉を使いたがる傾向があったりするのも特徴です。

1-2. 注意欠陥多動性障害(ADHD)とは

注意欠落多動性障害は「Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder」を略して、ADHDと言われています。adhd不注意、多動、衝動的という3つが大きな特徴として現れます。自分自身で感情や行動を抑制したりコントロールすることをとても苦手とします。忘れ物が多い、集中力がない、貧乏ゆすりや椅子をガタガタさせるなど、じっとしていられない、考える前に衝動的な行動を取ってしまうなどが典型的なパターンです。小さい子供のうちは、こういった言動は不審ではないため、ある程度成長するまで、幼児期の診断は難しいでしょう。小学校に進学する前後のタイミングで、一般的な成長と明らかに特異な様子を感じることで、気付くことが多いようです。興奮しやすくすぐに手を出してしまう、感情を相手にぶつけてしまうなど、対人関係のトラブルを起こすことが多いことも特徴のひとつです。

1-3. 学習障害(LD)とは

学習障害(LD)とは、知的な遅れや視聴覚の未発達などの障害はないにも関わらず、特定の学習の分野で大きな困難が見られる状態を示します。学習障害大きく分けて「聞く」、「話す」、「読む」、「書く」、「計算する」という5つの領域においての学習の習得に、大きな苦手を感じる場合がほとんどです。文章をスラスラ読めない、不適切な場所で区切ってしまう、漢字や仮名を正確に書けない、簡単な暗算や九九ができないなどが多い症状です。細かく分けて「読字障害」、「書字障害」、「算数障害」の分野に分かれ、それぞれ苦手とする学習の検査を行い診断されます。

このように、一口に発達障害といっても、いくつかの種類があり症状もさまざまです。学習障害と発達障害の違いについてまとめると、学習障害(LD)や自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群、注意欠陥多動性障害(ADHD)などは、発達障害のうちのひとつである、ということです。
いずれの症状にも、他の障害と合併して発症されているケースは少なくありません。実際の診断では、いくつかの障害名が並んでいた、というケースも多くあります。

例えば、自閉症スペクトラムの特徴である、社会性、コミュニケーション力の弱さに加えて、物忘れの激しさ、落ち着きがなく、短期的な記憶、注意力がないなどの注意欠陥多動性障害(ADHD)の症状が見られる、というように個人差があります。そのため発達障害の中のどの障害に当てはまるかというより、その子がもつ特性や強みによって、周囲が配慮すべき事項は全く変わってくるというわけです。

2. 発達障害への症状別の対応方法について

一口に発達障害、と言ってもいろいろなパターンのケースがあることがわかりました。ここからは、それぞれの障害ごとのより良い接し方について、調べてみましょう。

2-1. 自閉症スペクトラム(ASD)への対応

自閉症の場合、「対人関係」、「コミュニケーション」、「興味やこだわりへの強い偏り」という3つのポイントが特徴的です。集団行動を苦手とするため、学校や社会では困難の連続といったイメージでしょう。集団行動 苦手本人も自分のペースを守りたがる傾向にあるため、無理に言うことを聞かせたり、他人と同じ言動を押し付けても無理があります。年齢に見合った行動ができず、本人の判断力に任せているとトラブルが多くなってしまいます。こうしたマイナスの状況が本人の自信を低下させ、やる気のなさ、引きこもりなどの二次障害を招いてしまうことも多いため、十分な注意が必要です。

・集団行動について

集団生活を送る上で、周りに迷惑をかけないために、「やってよいこと、やってはいけないこと」というルールブックを作るのも良い方法です。文字だけでなくイラストなども交えながら、なるべく具体的に表現する方が望ましいようです。繰り返し何度も伝え、確認しあって、できたことは思い切り褒めてあげる、というサイクルを作りましょう。

・対人関係について

急な状況の変化や、本人が受け入れられない自体が起こると、パニックを起こしたり、周りが見えなくなる行動に走ってしまいます。パニック状態のときは、なるべく静かな場所に移動し、本人の気持ちを安定させ、リラックスできる環境にすることが大切です。また、他人に迷惑な行動をとったときは、その場で叱るのは逆効果です。その行動自体がやってはいけないこと、という認識をあらかじめつけられるよう、ルールブックを活用して本人と共有するようにしましょう。

2-2. 注意欠陥多動性障害(ADHD)への対応

注意欠陥多動性障害(ADHD)の場合、日常生活の中で「落ち着きのなさ」、「物忘れ」、「指示の理解不足」、「突発的な行動」などによるトラブルが予測されます。物忘れ授業中に大きな声を出したり、立ち上がって歩きまわってしまったり、些細なことからトラブルが起こることは多いでしょう。これらのトラブルをいかに最小限にできるか、が課題となるところです。

・物忘れ対策

短期的な記憶力が低いことから、言われたことを忘れがちです。口頭での指示、とくに集団での指示は理解が難しいので、覚えておくべきこと、忘れてはいけないことを書き留めるノートを作り、本人に直接伝えたり、ひとつひとつチェックしていく習慣をつけるのも有効です。

・起こったことを振り返る

衝動的な行動や、周囲に迷惑がかかるような落ち着きのなさなど、本人には無自覚なことが多いものです。こういった行動をしたから、こんなトラブルが起きた、というように原因となる本人の行動を具体的に振り返ることも大切です。できたことはよく褒めて、悪い行いはダメなことをきちんと伝え、何度も繰り返し定着させていくようにしましょう。この場合もルールブックのように、目で見てわかるよう、具体的に示すことが大切です。

・得意なことを伸ばす

注意欠陥多動性障害(ADHD)を持つ場合、本人の興味があることや好きなことに対して、とても集中力を発揮できるという特徴があります。達成感を大切にし、良いところを引き出せることは、大人になってから自立した社会生活を送るために、とても重要なポイントです。

・理解ある環境作り

注意欠陥多動性障害(ADHD)は、親のしつけがなっていない子ども、という印象に見られがちです。必要以上のストレスを感じてしまわないよう、なるべく過ごしやすい環境を整えることも大切です。例えば、園や学校でも教師の理解を得て、席の位置や過ごす場所、取り組み方など、配慮しやすい状況を作るように働きかけましょう。

2-3. 学習障害(LD)への対応

学習障害(LD)は年齢が上がるにつれて、出来ることとそうでないことの差が、はっきりと見えてきます。不得意なこと以外は問題ないので、障害と認識しにくい場合が多いようです。幼児期のうちにはっきりとした特徴を見つけるのは難しいですが、手先の不器用さ、言葉を覚えるのが遅い、癇癪を起こしたような泣き方をするなど、小さな傾向は現れます。小学生になるとさらに学習面で遅れが目立つようになるので、はっきりと様子の異変に気づくでしょう。その上で大切なことは、どういった特性があるのかをきちんと理解することです。
「勉強をサボっている」、「勉強量が足りない」、「努力していない」などと本人の態度や取り組みに問題があると捉えてしまわないことが大切です。

・読字障害への対応

ディスレクシアとも言われる読字障害の場合、少しでも活字に慣れるために「本を読みなさい」と強制されることで、読書が嫌になってしまうことが懸念されます。そうならないためにも、まずは読み聞かせすることから始めましょう。読み聞かせ文字で覚えるのが困難ですが、読み聞かせならば音で覚えることができます。少しずつ慣れてきたら、文字をまとまりで覚えるのも効果的です。「〜は、…。」といったようにひとつのまとまりに蛍光ペンでアンダーラインをひいてみると、よりわかりやすいかと思います。同じ行を何度も読んでしまう、または飛ばして読んでしまうなどの場合は、定規などで一列ずつ隠しながら、今読んでいる箇所をわかりやすくして、1文字1文字ゆっくりでも丁寧に読むことの繰り返しで症状が軽減されることも考えられます。

・書字障害への対応

ディスグラフィアといわれる書字障害は、文字の認識をするのが苦手なため、書き順がバラバラだったり、漢字の部首が違っていたり、「め」と「ぬ」など似たような文字の違いを認識できないなど、書くことに困難のある障害です。書字障害(ディスグラフィア)またマス目や線に沿って文字をきれいに書くことも苦手とし、文字によって大きさのバラツキが多い場合も見られます。まずは、ひとつひとつの文字をしっかりと覚えるために、文字をいくつかのパーツに分けて覚える練習は有効です。漢字なら細かく分けて、ひとパーツごとの特徴を捉えながら、視覚的な印象を付けをするのもよいでしょう。その文字に関するお話や歌を作ったり、パーツでパズルをするなどゲーム感覚で覚えると楽しめます。

・算数障害への関わり方

簡単な計算にとても時間がかかったり、九九が覚えられない、繰り上がり計算ができないなどが算数障害です。算数障害また3の倍数は6、9、12…といった規則性の概念が理解できない、6の半分が3、2が3つ集まると6というような概念がわからない、数の大小が理解できないというケースもあります。勉強不足ではないので、計算をひたすらこなしても、克服できるものではありません。どこまでができて、どこからができないか、をしっかり認識することが大切です。九九を歌のように覚えるのが一般的ですが、そこに視覚的な要素を加えてみたり、ゆっくりでも丁寧に計算するような習慣をつけるようにしましょう。箱やボール、イラストなどを用いて、より数字を具体的な方法で認識するのも効果的です。

このように、学習障害のパターンによってアプローチする方法はさまざまです。どの障害であっても一番大切なのが、何ができないかを知ることです。そして出来ること、得意なことで補っていけるような関わり方をすることで、本人の自信と自己効力感を高めていけるように関わっていきましょう。

 

よくあるケースとしては両親、特に母親が一人で悩みを抱え込んでしまう状況です。母親 悩み時には我が子を支えることに、いっぱいいっぱいになってしまったり、自分を責めてしまう時もあるでしょう。いくつもの壁を乗り越えて行くために、お子さんだけでなく親としても支えとなる信頼できるサポーターが必要です。同じ障害を持つ家庭同士、支援機関のスタッフ、クリニックの医師、学校の先生やスクールカウンセラーなど、頼れる存在を味方に持つのは大きな財産です。また、そのような人たちとコミュニケーションを取りながら、お子さんのマイナス面だけでなく、得意なことや良い部分をしっかりと理解して、本人にもきちんと伝えてあげることが大切です。

3. 学習障害と発達障害の違いに関するまとめ

最近では有名人でも発達障害を持っていることを公表する人も増えてきました。過去を振り返っても著名人で発達障害の症状があった方もたくさんいます。障害があっても良い部分を伸ばすことができれば、本人の自信や自己肯定感につながります。発達障害は簡単に治ったり、克服できるものではありません。時間はかかりますが、ソーシャルスキルを身につけ、スモールステップでひとつずつ出来ることを増やしていくという取り組みが重要です。少しずつでも前進できるよう、周囲の手を借りながら歩んで行きましょう。

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