発達障害の子どもに適した勉強法としてパソコン・タブレット教材(eラーニング教材)が注目されています。
発達障害の診断の際、専門機関で多く用いられている知能検査「WISC」でも、診断者が検査結果に応じてパソコン・タブレット教材を薦めることがあるようです。
しかし、教材にもたくさんの種類があり、どれを選ぶか迷ってしまうという人も多いことでしょう。
今回は、「すらら」という教材が発達障害の子どもの勉強に適しているのか、実際に「すらら」で勉強した人の感想を交えながら考えてみたいと思います。
目次
1. 「すらら」ってどんな教材?対象・費用・教科など
株式会社すららネットが提供している「すらら」は、パソコン・タブレットで学習する対話型アニメーション教材です。
キャラクターが先生となり、質問を投げかけながらレクチャーが進んでいきます。レクチャーの後すぐにドリルを解くことで学力を定着させることができるのが特徴です。
学年の枠を超えた無学年方式を採用しており、間違えた問題は自動的に難易度を調節して再度出題したり、必要に応じて過去の内容に戻って理解させたりする機能がついています。
教科によって世界観が作られており、それぞれ個性的なキャラクターが登場します。
声はプロの声優が声を担当しているため聞き取りやすく、楽しく勉強することができます。
「すらら」の大きな特徴は、現役の塾の先生でもある「すららコーチ」が質問にも答えてくれることです。
学習設計、進捗管理はもちろん、1人ひとりの特性に合わせて導いてくれるので保護者にとっても安心できます。
1-1. 「すらら」の基本情報
- 対象学年:小学1年生~高校3年生
- 教科:国語・算数・英語
- 価格:月額8,000円
- 学習端末:パソコン・タブレット
- 保護者用画面:あり
1-2. 「すらら」の勉強の流れ
アニメーションを使ったわかりやすいレクチャーの後、すぐにドリルが始まり、知識を定着させることができます。
レクチャーは一方的に聞くだけでなく、途中で質問を投げかけられる対話型です。
小テスト、定期テスト、学力診断テストで理解度を確認することができます。
2. 発達障害(ADHD)の子どもが「すらら」で勉強してみた感想
「すらら」で勉強したのは、注意欠陥多動性障害(ADHD)と診断された小学3年生のMくんとその保護者。
「すらら」で勉強してみてどうだったのか、保護者の方に聞きました。
小学3年生。注意欠陥多動性障害(ADHD)と診断されている。学校では普通級に所属しているが、多動の症状が出てしまうことがあり、支援級へ移ることを検討している。ワーキングメモリが低く、知識がなかなか定着しない。
2-1. 発達障害の子どもの勉強に「すらら」が適していた点
●対話型のレクチャーで多動の症状が抑えられた
「すらら」のレクチャーは、アニメのキャラクターが先生となり、わかりやすく解説してくれるものです。
また、ただ解説するだけでなく、数分おきにわかったかどうかの質問が投げかけられ、勝手に先へ進むことがありません。
そのため、聞き流すことがなくなり、自然と集中できるのです。
「学校の授業中は先生の話に集中できず、他のことをしてしまったり、席を立ってしまったりすることがありました。しかし、すららは、数分おきに質問が投げかけられるので集中しやすいようです。アニメキャラクターの先生ということもあり、すららの世界観に引き込まれて自然と集中しているようでした。正解したときの「やったね」という声も励みになるようです。
保護者のコメント
●無学年方式でどこまでもさかのぼることができた
他のパソコン・タブレット教材は、学校授業の進度に合わせて、1ヶ月分の教材が配信される形が多いですが、「すらら」は学年の枠を越えて勉強できる「無学年方式」を採用しています。
そのため、発達障害で勉強が遅れている子どもも、必要なところまでさかのぼって理解を積み上げていくことができます。
低学年国語のメニュー画面。学年の枠を越え、体系的に学習することができる。
「すららを選んで一番良かった点が、この無学年方式です。息子は算数が苦手で、小学1年生の内容から理解できていませんでした。すららは、必要な分だけさかのぼって学習できるのがいいですね。講義もわかりやすく、それまでまったくわかっていなかった計算の仕組みがわかるようになり、だんだんと今の学年の内容に近づいていくことができています」
保護者のコメント
●問題数が多く、出題形式が変動する
「すらら」には、60,000問以上の豊富な問題があります。
また、問題が解けない根本的な原因を自動で見つけ出し、一人ひとりに合った問題を出題します。
そのため、本当の意味での理解をすることが可能です。
「たくさんの問題があり、少しずつ出題形式を変えて出てきます。理解できていないのに答えを暗記してしまった…なんてことがないのが良いですね」
保護者のコメント
●すららコーチがいる
「すらら」には、現役の塾講師からなる「すららコーチ」がいて、1人ひとりの生徒を担当しています。
1週間ごとに無理のない学習計画を立てたり、勉強の悩み相談にのったりと、必要に応じてサポートします。
紙の通信教材やパソコン・タブレット教材には教えてくれる人がいないことが多いのですが、「すらら」ならいつでも質問・相談ができるので安心です。
「どこからわかっていないのかもわからない……といった状態だったのですが、すららコーチが学習計画を立ててくれ、息子のレベルに合った内容を勉強できるようになりました。また、保護者である私の相談にも親身にのってくれ、発達障害の子どもの勉強法についてアドバイスをいただきました」
保護者のコメント
【コラム】 成績が上がった!発達障害の子どもの「すらら」活用事例
「すらら」を活用することで、1日20分しか勉強できなかった中学3年生の勉強量が大幅に向上したという事例もございます。
2-2. 発達障害の子どもの勉強に「すらら」が適していない点
●理科・社会がない
「すらら」が対応しているのは国語・算数(数学)・英語の3教科。理科と社会がないため、その分は別の教材で学習しなければなりません。
「すららがわかりやすいので、理科と社会もあればと思うのですが、残念ながらありません。理科と社会は問題集を購入して勉強していますが、やはり、すららのように動画で学ぶほうが合っているようで、なかなか成績が上がりません」
保護者のコメント
まとめ:発達障害の子どもの勉強に「すらら」は適している
講義がわかりやすい点、無学年方式で1人ひとりにあった学習ができる点で、「すらら」は発達障害の子どもの勉強に適しているということがわかりました。
「すらら」はこちらより体験いただけます。
また他教材についてもまとめておりますので、下記もあわせてご覧ください。