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発達障害の中でも、とくに自閉症傾向のある子どもは、思考の切替が苦手で、突然の変化(スケジュールになかったこと)に対処できずパニックを起こしてしまうことがあります。学校生活や社会生活を送るうえでは困ったこともある特性ですが、勉強面では工夫次第でプラスにはたらかせていくこともできます。変化が苦手な子が、勉強の成果を上げていくためにはどうしたらいいのか、そのポイントを見ていきましょう。

 

1. 「変化が苦手」なのは発達障害(自閉症)の特性の1つ

一人ひとり障害の度合いは異なりますが、自閉症(ASD)には、主に以下のような特性があります。

  1. 周囲の人への関心があまりなく、人との距離感をうまく保てない
  2. 他の人のペースに合わせて何かをすることが苦手
  3. こだわりが強い
  4. 自分なりのパターンに基づいた行動をしたがる
  5. 予想外のこと(スケジュールになかったこと)が起こるとパニックになる
  6. 聴覚過敏である

このうち4,5の症状が、変化が苦手なことを表しています。

このような子どもは、決まった習慣や儀礼のような行動にかたくなにこだわり、その通りにしなければ気が済まない傾向があります。例えば「毎日21時5分に歯を磨く」というこだわりがあれば、どんなことがあっても遂行しようとし、1分たりともずれることが許せません。

発達障害の特性ゆえの行動なのですが、「頑固な子」、「わがままな子」といった印象を周囲に抱かせてしまうこともあるでしょう。

 

2. 発達障害(自閉症)の子どもならではの強みを勉強に活かす

変化が苦手な子どもは、勉強面でもつまずいてしまうことがあります。
たとえば、「はじめて習うこと」に対応できなかったり、抜き打ちテストや、突然先生から指名されるというような予想外の出来事(スケジュールになかったこと)にパニックを起こしてしまったり……。
しかし、その特性を勉強面での強みに変えられる可能性もあるのです。

2-1 発達障害(自閉症)の子どもは勉強習慣を身につけることが得意

「“勉強しなさい”と何度言っても勉強しようとしない」、「ゲームやアニメなど興味のあることばかりに気を取られてしまい、なかなか勉強を始めない」というような声は、発達障害に限らず、多くの保護者から聞かれる悩みです。勉強習慣を身につけることは、子どもにとって簡単なことではありません。一方、変化が苦手な子どもは、決められたことを繰り返すこと、予定通りにこなしていくことが得意です。この特性をうまく利用することができれば、勉強習慣を身につけることができると考えられます。

2-2 学習スケジュールのおかげで高校へも進学した例

変化が苦手な子どもの勉強に必要なのは、「学習スケジュール」です。きちんとしたスケジュール表があり、事前にやることがわかっていることで、安心して勉強ができるのです。

自閉スペクトラム症と診断されている高校1年生のAくんは、小さい頃から学習習慣を身につけることができていました。お母様は以下のように仰っています。

息子の持っている発達障害の特徴として、「決まったスケジュールを繰り返すことが上手」というものがありました。小さい頃から、変化することが苦手な子だとわかっていたので、毎日の生活をパターン化することをずっとやってきました。そのため、“勉強する時間”というのが、彼の中では歯を磨くことのように当たり前になっているようです。

Aくんは毎日の勉強を積み重ね、高校に入学することができました。数学や英語、暗記力の高さが発揮できる歴史や科学が得意で、テストでも良い点数を度々取っているそうです。
このように、幼い頃から勉強を習慣化させることで、発達障害でも学力を伸ばしていくことが可能なのです。

2-3 発達障害(自閉症)の子どもの学習スケジュール作成方法

子ども自身が自分に必要な勉強や適度な勉強時間を理解することは難しいので、学習計画は保護者がつくってあげる必要があるでしょう。
以下のように、大きなスケジュールから細かいスケジュールまで、子どもが迷わないようにつくっていくのがポイントです。

①生活スケジュールの中に勉強時間を入れる

勉強時間だけを決めるのではなく、生活スケジュールの中に、勉強時間を組み込みます。
平日と休日に分けて決めるといいでしょう。

<生活スケジュールの例>
◆平日

7時 起床(顔を洗う、朝食、歯磨き、身支度)
8時 学校へ行く
15時 学校から帰ってくる
15時~16時 宿題をやる
16時~18時 自由時間
18時~19時 ごはん・お風呂
19時~20時 テレビ・自由時間
20時~21時 勉強時間
21時~'15分 明日の準備
21:15~'30分 歯を磨いて就寝

◆休日

7時 起床(顔を洗う、朝食、歯磨き、身支度)
8時~10時 勉強時間
10時~18時 家族で過ごす時間
18時~19時 ごはん・お風呂
19時~20時 テレビ・自由時間
20時~21時 勉強時間
21時~'15分 明日の準備
21:15~'30分 歯を磨いて就寝

 

②勉強内容の大枠を決める

さらに、曜日などで分けて「勉強時間」に何をするかの大枠を決めます。
たとえば、

  • 月曜・水曜は国語、火曜・木曜は数学、金曜は英語
  • さらに、国語を勉強する時間は、漢字練習20分と読解問題40分

というように、あらかじめ決めておくことで子どもも安心することができます。

③その日やるべきことを決める

①②を決めたうえで、その時、子どもに必要な勉強を組み込んだ具体的なスケジュールを決めていきます。今日やることがはっきりとわかるようにしておきましょう。
たとえば、漢字ドリルP20~P24、読解問題の問題集P32~34といった具合です。
これは、子どもの勉強の進み具合や、学力を見て、保護者が調整していく必要があるでしょう。ただし、急に変更するとパニックになってしまう可能性があるので、「毎週金曜日に翌週の勉強内容を決める」というように、ルーティン化するほうが良いかもしれません。

 

家庭教師などをつけている場合は、先生が細かなスケジュールを立ててくれることもあるでしょう。また、パソコンやタブレットで学習するeラーニング教材にも、学習スケジュールを立てられる機能があります。
たとえば「すらら」なら、現役の塾講師が「すららコーチ」としてついており、一人ひとりの学力やペースに合わせて計画を立ててくれます。

※「すらら」の学習管理画面。今日、何をすればいいのかが一目でわかるようになっている。

※実際に「すらら」で勉強してみた方の感想はこちら

詰め込みすぎに注意

変化が苦手な子どもは、予定されていたことが終わらないことにも対応できません。学習スケジュールに無理のないよう、ゆとりをもったものにする必要があります。
また、休憩時間も予定に入れたり、終わらなかった場合の予備時間を作ったりして、詰め込みすぎに注意しましょう。

2-4 成果が見えるような工夫をしよう

あらかじめ細かな学習スケジュールを立てることに加えて、子どもが勉強したくなるような工夫をしていく必要があります。それは、成果を見えるようにして達成感を持たせてあげること。
たとえば、今日の勉強をクリアしたら、スケジュール表にシールを貼るなどが考えられます。自閉スペクトラム症の子どもは、収集癖があることも多く、好きなものを集めたい、コンプリートしたいという気持ちが強いのも特徴です。好きなキャラクターのシールなどを使えば、それを集めることも勉強するモチベーションの1つになるかもしれません。

 

3. 自閉症以外の発達障害の子どもにもスケジュールは有効

このように、自閉スペクトラム症の子どもに学習スケジュールが効果的なことがわかりました。しかし、それ以外の発達障害の子どもにも、学習スケジュールを立てることは有効です。
たとえば、注意欠陥多動性障害(ADHD)の子どもは、次々と思考が移り変わってしまい、落ち着いて勉強できないのが特徴です。そのような子どもは、細かなスケジュールを立ててあげることで他のことに気を取られにくくなります。
一つひとつ予定をクリアしていくことで得られる達成感が刺激となり、集中力が持続するようになるのです。「できた!」、「わかった!」という感覚を体感させてあげ、また保護者がすかさず褒めることで勉強に対する取り組み方を変えていくことができます。

 

さまざまな特性を持つ発達障害の子どもですが、「学習スケジュールを立てる」という単純なことだけでも、勉強への集中力が大きく変わります。学習習慣が身につけば、子どもは、どんどん知識をつけ、学力も向上していきます。保護者や先生に褒められたり、テストでいい点数を取ったりという成功体験も加わり、前向きに取り組むことができるようになるでしょう。

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