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9歳の壁 10歳の壁「9歳の壁」、「10歳の壁」は、勉強ができる子とできない子の差が大きくなってしまう時期と言われています。
なぜ9歳・10歳なのか、その理由を見ていきましょう。

また、壁を乗り越えるための勉強法についてもご紹介します。

1. 「9歳の壁」、「10歳の壁」とは?

9歳の壁 10歳の壁「9歳の壁」、「10歳の壁」は、他にも「3・4年生の発達の節」「10歳頃の質的変換」などと呼ばれています。
この壁はどういうものなのでしょうか。

1-1. 具体的思考から抽象的思考への移行期

小学校高学年9歳、10歳といえば小学校中学年から高学年にあたる時期です。
この時期は、子どもの発達において大きな変化が起こるとされています。
それは、「具体的思考」から「抽象的思考」への移行です。

これまでは、具体的思考をもとに決められた計算をしたり、文字を覚えたり、教えられた通りに勉強すればうまくいきました。
しかし、抽象的思考が求められるようになると、言葉で言われていない部分を想像したり、自分の頭で考えてどの方法がいいかを選択したりしなければならなくなります。

そのため、これまで勉強に遅れがなかった子どもでも、急に遅れが出てくることがあるのです。

抽象的思考
目に見えないものを理解したり、イメージしたりすること。自分が体験していないことでも、聞いた話や本で読んだ内容をもとに理解したり、想像したりすること。

1-2. 勉強に与える影響

9歳の壁 10歳の壁学校で習う勉強の内容も、小学校中学年になると急に難しく感じられるようです。
それは、抽象的思考を求められる内容が増えるからとも言えます。

例えば算数の「割合」ですが、割合という物が実際にあるわけではありません。
100の2割はいくつであるかを考えるには、目に見えない“2割”の意味を理解している必要があるのです。
他にも、分数や小数など、抽象的思考を必要とする分野が続々と登場します。割合

また、国語の読解問題でも、「主人公のこの時の気持ちを答えましょう」という問いに対し、文章内には直接「悲しい」や「うれしい」などの気持ちが書かれていないことも多くあります。
文章の内容から、感情を想像して答える必要があるのです。

このように、勉強内容に大きな変化がある時期ですので、これまで大丈夫だったからといって放置せず、子どもがきちんと理解できているかを確かめながら勉強を見るようにしましょう。

1-3. 2次障害が起こることもある

客観視「9歳の壁」、「10歳の壁」のもう一つの特徴としては、自分自身を『客観視』する力が育つことが挙げられます。

それまでは、保護者が褒めてくれれば素直に喜んでいましたが、「兄弟と比べて自分は褒められる回数が少ないのではないか」などと疑ったり、友達と比べて自分はかわいくないとか、頭が悪いといった劣等感を持ったりもします。

また、この時期は仲のいい友達とグループをつくる傾向にあることから、仲間はずれが生まれることもあります。

その結果、自己評価が低下して抑うつ状態になる、不登校になる、引きこもりになるなどの二次障害が起こることもあります。
保護者のほうも、子どもがそういう時期であることを理解し、接し方を考えていかなければならないでしょう。

2. 「9歳の壁」、「10歳の壁」を乗り越える勉強法とは?

発達スタディ「9歳の壁」、「10歳の壁」を乗り越えないままだと、それ以上の年齢になったとき、勉強に大きく遅れてしまうことになります。
また、発達障害などの子どもは、その特性ゆえに思うように学習が進まないことも多いでしょう。
ただ、将来のためには、今のうちに子どもに合った勉強法を見つけておく必要があります。

2-1. 認知処理様式の得意を生かす勉強法

同時処理
継次処理

子どもに合った勉強法を見つけるには、子どもの認知処理様式の特徴を理解して、その得意な様式に合わせる必要があります。
認知処理様式とは物事の処理の仕方のことで、「同時処理」と「継次処理」の2つに分かれます。

  • 同時処理:物事を理解する際、まず全体像を把握し、その後細部の理解を深めていく認知様式です。視覚的手がかりがあると理解しやすく、空間的・統合的な情報を重視します。
  • 継次処理:物事を理解する際、段階的・部分的に捉えながら全体の理解を深めていく認知様式です。聴覚的・言語的手がかりがあると理解しやすく、時間的・分析的な情報を重視します。

この2つのバランスが取れている場合、状況に合わせて適したほうを選択したり、2つを組み合わせたりすることで物事を処理していきます。
しかし、このバランスが取れていない場合、物事を理解するのに困難が生じてしまうのです。
発達障害の子どもは、この認知処理様式に偏りがあることが多くなります。

全体像を把握してからのほうが理解しやすい「同時処理」が得意なのか、一からしっかりと説明をすることで理解しやすい「継次処理」が得意なのか。子どもの勉強の仕方や、日常生活をよく観察してみましょう。

また、知能検査の1つである「KABC」では、より詳しく検査してどちらが得意なのか、どうやって勉強するのが効果的なのかを知ることができます。

2-2. 「同時処理」が得意な子どもの勉強法

国語

視覚的手がかりを理解しやすく、全体から部分へと教える方法が効果的。
文章読解問題では、まず全体を読んで物語の概略をつかませ、それを元に印象に残った場面を精読させたり、登場人物の気持ちを考えさせたりして理解を深めていきます。

漢字の学習では、字を構成要素ごとに切り分けてパズルを作る方法が理解しやすいでしょう。

算数

まずは全体像を視覚的に捉えさせ、部分を理解させていきます。
カードなどを作り、実際に手を動かして考えさせるのも効果的です。図や表を用いるのもいいでしょう。

(例)

  • 小数:小数カードを作り、数を整数と小数に分けて見せることで、小数の意味を確認します。小数のひっ算の計算は、マス目状の計算フォームを作り、計算の手順を理解させます。
  • 図形:台形の概念を理解させる場合、いろいろな図形を用意し、それを一緒に仲間分けしながら特徴について話します。「この辺とこの辺が平行になっているね」など話し、他の台形もそうなのか、三角定規や定規を使って実際に確かめさせます。このように手を動かして体感させるのもおすすめの方法です。

2-3. 「継次処理」が得意な子どもの勉強法

国語

段階的な教え方が効果的。
文章読解問題では、段落ごと、時系列に出来事や登場人物の言葉を整理していき、細かく追いながら読み進めていくほうが理解しやすくなります。

漢字の学習では、聴覚的・言語的手がかりを使って練習させるとうまくいきます。
漢字を構成する要素を言葉にしながら書いていきましょう。

(例)

  • 「日(おひさま)と青(あおぞら)で晴(はれ)」と言いながら「晴」の字を書かせる。
  • 「三人(さんにん)が天(てん)の上でえん奏(そう)する」と言いながら「奏」の字を書かせる。

算数

段階的に、部分から全体へ、順序だてた教え方が効果的。小数や割合などの新しい分野に入ったら、その概念を段階的に理解させることが必要です。

(例)

  • 小数:小数カードを作り、0.1が10個集まると1になることを理解させ、それを文章でまとめます。小数の計算のルールを手順に沿って文章でまとめ、それに従って解かせます。
  • 図形:「台形は4本の辺からできています。1組の向かい合う辺が平行です」など、特徴を文章で表し、概念を理解させていきます。

「9歳の壁」、「10歳の壁」は、子どもの発達、心、勉強面に大きな変化をもたらすものです。
子どもの変化に気付き、困っていることにきちんと対処し、得意なことを伸ばしてあげることが、その先の成長を左右します。
その際、認知処理様式の得意・不得意を把握することは大きな手がかりになりますので、子どもの傾向を見て勉強をサポートしてあげてください。

3. 継次処理と同時処理のどっちが得意?

どちらがどれぐらい得意で不得意かを図る検査サービスがあります。
学習教材「すらら」が2019年3月から検査サービスとして提供しているので、ご興味ある方は下記サイトを見てみてください。

■「すらら」のK-ABCⅡ検査サービス
https://surala.jp/assessment/kabc2/lp/

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