子どもの寝起きが悪く、何度起こしても起きてくれずに困っている方はいらっしゃいませんか?
やっと起きても、寝ぼけ眼でボーッとしていて支度がなかなか進まないこともよくあります。
イライラしてつい大きな声をあげてしまうこともあるでしょう。
何かとバタバタする朝はなおさらですね。
そんな保護者の皆さんのために、子どもがなかなか起きてくれないのはなぜなのか、上手く起こすための声かけの方法とはどういうものかをご紹介していきます。
目次
1. 子どもが朝起きられない理由は? 寝る前のNG行動をチェック
「早く起きなさい!」という大声から朝がスタートするというご家庭も多いのではないでしょうか。
忙しい朝の限られた時間の中で、子どもの朝ごはん・身支度・学校への見送りをこなすのは大変です。
子どもの目覚めが悪い原因は「睡眠」にあります。
スッキリとした目覚めには、睡眠の「時間」と「質」が重要です。
例えば、お子さんに以下のようなことが当てはまりませんか?
<「睡眠の質」を低下させる原因>
- 寝る直前までスマホやタブレット、テレビ、ゲームを見ている
- 寝る時間がバラバラ
- 寝る場所が明るすぎる、騒がしい
上記の例は、寝つきを悪くし、睡眠の質を下げてしまう原因となるものです。
これを上手く改善することができれば、寝起きもよくなっていきます。
2. 子どもの目覚めをよくするためにできることは?声掛けなどを見直そう
では、子どもの目覚めをよくするためにできることを具体的にみていきましょう。
また、大声で怒鳴ったりせずに子どもを起こす声かけのコツもご紹介します。
2−1 寝る前の心がけ
(1)寝る前は電子機器の画面を見ない
寝る前にスマホやタブレット、テレビ、ゲームなどの電子機器の画面をみていると、睡眠障害になる可能性があります。
画面を見続けるということは、ブルーライトを多く浴びるということです。
そうすると、夜遅い時間であっても今は日中だと脳が認識してしまい、寝つきが悪くなってしまいます。
また、寝てからも眠りが浅い状態が続き、疲れも取れず、朝の寝起きの悪さにつながります。
電子機器を触っていい時間を決めておいたり、寝室に持ち込ませないようにしたりすることも重要です。
「寝るときはスマホをリビングに置いておく」というようなルールを親子の間で作っておくと良いでしょう。
(2)毎日同じ時間に寝る
睡眠の質を高め、目覚めを良くするためには、睡眠のリズムを作ることが必要です。
毎日寝る時間がバラバラだと、体内時計が狂ってしまいます。
結果、寝つきが悪くなり、目覚めもすっきりしません。
また、同じ時間に寝ることで十分な睡眠時間を確保することも重要です。
人間には一般的に以下のような睡眠時間が必要だとされています。
- 3〜5歳:10〜13時間
- 6〜13歳:9〜11時間
- 14〜17歳:8〜10時間
- 大人:7〜9時間
<年齢別・必要とされる睡眠時間>
これより睡眠時間が短いと寝不足状態になり、すっきりと目覚めることが難しくなってきます。
また、睡眠にはゴールデンタイムと呼ばれる時間帯があります。
それは、夜10時から2時の間です。
この時間帯は成長ホルモンが多く分泌されるため、子どもの体の成長を促してくれます。
睡眠時間のコントロールと同時に、何時に寝かせるかということも意識してみましょう。
(3)寝る環境を整える
寝ている間の環境も重要です。
子どもが寝ている場所の環境を見直してみましょう。
寝ている間は、部屋の明かりは全て消して真っ暗にしておくのが基本です。
部屋が明るいと、目を閉じていても明るさを感知して、今は日中だと脳が勘違いしてしまいます。
また、眠気を感じさせるセロトニンは、暗くなればなるほど分泌量が増えると言われています。
子どもが真っ暗な部屋を嫌がる場合は、コンセントに挿して床に置くタイプの小さな電気をつけて、明かりを直接目に当てないようにするのがおすすめです。
2−2 起こすときの心がけ
(1)朝日を浴びる
眠気を感じさせるセロトニンは、朝日を浴びると分泌量が減り、体内時計がリセットされます。
セロトニンは、朝日を浴びてから約15時間後に分泌されます。
毎日決まった時間に朝日を浴びると、夜眠くなる時間をコントロールすることにもつながります。
子どもを起こすときには、声をかける前に部屋のカーテンを開けて、明るい光が部屋に入ってくるようにしましょう。
(2)好きな朝ごはんを用意する
寝起きが悪く、起きてもボーッとしていて朝ごはんをちゃんと食べないという子どもも多くいます。
ですが、朝ごはんは1日のエネルギーをチャージする大事な食事です。
子どもが喜んで食べられる好きなものを1品でも用意してあげることがおすすめです。
そして、寝る前に「明日、朝ごはんに◯◯を食べようね」と子どもに伝えておきます。
起きることを楽しみにしてくれるようになるといいですね。
2−3 声かけのコツ
「いいかげんに起きなさい!」と叱られると、起きるのが余計に嫌になってしまいます。
声かけのコツは、子どもに「起きなければ」と自分から思わせるようにすることです。
例えば、寝る前に「明日は7時30分までに起きないと遅刻しちゃうね」ということを子どもと確認しておきます。
朝になったら、まずは少し早めの時間に「7時15分だよ」と声をかけます。
それで起きなかった場合は、「遅刻しちゃう!7時30分だよ!」と子どもの体を揺すりながら少し大きめの声で起こします。
「起きなさい!」と命令口調にしないことがポイントです。
また、起きたときの楽しみやメリットを伝えながら起こすのもオススメです。
例えば以下のような言葉です。
- いま起きたら朝ごはんに◯◯が食べられるよ
- いま起きたら10分間テレビが見られるよ
- いま起きたら、髪の毛を三つ編みにしてあげるよ
<起きることが楽しみになる言葉の例>
朝、すっきりと子どもを目覚めさせるために重要なことは、起こし方だけではありません。
上記のように、子どもの生活リズムをコントロールしたり、寝るときの環境づくりをしたりすることも必要です。
十分に睡眠をとり、元気いっぱい1日を過ごせるよう、できることから試してみましょう。
また、「子どもがなかなか起きない」と同じくらいよく聞くお悩みとして、「何度言ってもいうことを聞かない」というお悩みがあります。
こちらも記事にまとめましたので、合わせてご覧ください。