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発達障害の子どもを持つ保護者向けのプログラム「ペアレントトレーニング」
はじめて受講しようと考えている人は、プログラムがどんな内容なのか気になりますよね。

今回は、「ペアレントトレーニング」の基本的な流れをご紹介します。
プログラムの全貌を知ることで、「ペアレントトレーニング」を受ける意味をより深く理解できるはずです。
ぜひ参考にしてみてください。

1. 「ペアレントトレーニング」って何?どこで何を学ぶものかを知ろう

発達障害の子どもは、日常生活を送るのが困難だったり問題行動を起こしたりすることがよくあります。
そんな子どもとどのように接するべきか、頭を悩ませる保護者も多いことでしょう。


子どもへの接し方について専門家から学ぶことを「ペアレントトレーニング」といいます。

1−1 「ペアレントトレーニング」の実施について

「ペアレントトレーニング」は、各都道府県に設置されている発達障害者支援センターのような行政機関のほか、病院、大学、NPO法人、民間事業者などで実施されています。

講師は臨床心理士や医師などの専門家です。
プログラムでは、講義やロールプレイ、参加者同士の討論などを行うのが一般的です。
「ペアレントトレーニング」にはいくつかの種類があり、主催者によって内容が少しずつ異なります。

1−2 「ペアレントトレーニング」の基本的な考え方

どこで受講するかによって少しずつプログラム内容は変わりますが、「ペアレントトレーニング」の基本的な考え方は以下の通りです。

<「ペアレントトレーニング」の基本的な考え方>

  • 望ましくない行動は無視する
  • できない行動は手助けする
  • できた行動は褒める
  • スモールステップで少しずつ進めていく
  • 怒ったり怒鳴ったりしない

 

このような考え方を家庭で実践し、「望ましい行動を増やす」「問題行動を減らす」という目標を親子で実現していきます。

2. 「ペアレントトレーニング」のプログラムとは?実例をもとに具体的な内容をチェック!

とある医療機関で行われている「ペアレントトレーニング」の流れをご紹介します。

プログラムの概要

回数・時間 全10回・1回90分
対象・人数 3、4歳〜10歳くらいの子どもを持つ保護者
5〜8名
セッション1 オリエンテーション
-子どもの行動を3種類に分けてみる-
セッション2 肯定的な注目
-褒め方のコツ・スペシャルタイム-
セッション3 好ましくない行動を減らす①
-上手な無視の仕方-
セッション4 好ましくない行動を減らす②
-無視と褒めるの組み合わせ-
セッション5 子どもの協力を増やす方法①
-効果的な指示の出し方-
セッション6 子どもの協力を増やす方法②
-効果的な指示のテクニック-
セッション7 子どもの協力を増やす方法③
-より良い行動のためのチャート(BBC)-
セッション8 制限を設ける
-警告とペナルティーの与え方-
セッション9 学校・園との連携
セッション10 これまでのふりかえり

2−1 各セッションごとのテーマと要点

セッション1〜10までのそれぞれのテーマと要点を簡単に見ていきましょう。

セッション1:オリエンテーション -子どもの行動を3種類に分けてみる-

参加者がはじめて集まるこの日は、緊張や不安を取り除くためのオリエンテーションから始まります。
スタッフの自己紹介、メンバーの紹介、全10回の内容の説明、ルールの確認などを行います。

その後、今回のテーマである「子どもの行動を3種類に分けてみる」という内容に移ります。
これは、今後のセッションのベースとなるものです。

子どもの行動を3つに分けることで、子どもの行動に対する保護者の対応を明確化できるようになります。
3つの分類は以下のようになっています。

<子どもの行動の3分類とそれぞれに対する対処法>

  • 行動①「好ましい行動、増やしたい行動」
    →褒める、認める、「ありがとう」と言うなどの肯定的注目をする
  • 行動②「好ましくない行動、減らしたい行動」
    →行動を無視する
  • 行動③「危険な行動、許しがたい行動」
    →警告してペナルティーで対処する

セッション2:肯定的な注目 -褒め方のコツ・スペシャルタイム-

前回のセッションで学んだ「好ましい行動、増やしたい行動」を増やしていくための方法を学びます。
単に褒めるだけでなく、励ます、認める、感謝する、興味関心を示すなど、肯定的な注目をする方法はたくさんあります。

それぞれ具体例を挙げながらどんな風に子どもと接していくかを考え、褒め方のコツなども解説します。

また、保護者と2人きりで子どもが好きなことをして過ごす「スペシャルタイム」についても学びます。

セッション3:好ましくない行動を減らす① -上手な無視の仕方-

「好ましくない行動、減らしたい行動」を減らすための方法「無視」について学んでいきます。
無視というと冷たい印象があるかもしれませんが、子どもを無視するのではなく、子どもの行動を無視することがポイントです。

叱る、怒鳴るなどの否定的な注目をせず、好ましい行動が起こるのを待ちます。
無視をするタイミングや表情などの具体的な方法をレクチャーします。

セッション4:好ましくない行動を減らす② -無視と褒めるの組み合わせ-

前回までのセッションでは「褒めること」「無視すること」を学びましたが、ここではそれを組み合わせる方法について解説していきます。

褒めるべき場面、無視するべき場面がわかりやすいといいのですが、例えば下記のように褒めるべきか無視するべきかわかりにくい場面もあります。

判断に迷う子どもの行動の例

  • 「おもちゃを片付けなさい」と言ったところ、渋々片付け始めたが、おもちゃ箱におもちゃを投げ入れている
  • 「宿題をやりなさい」と言ったところ、机に向かったが、ずっと文句を言っている

このような場合の正しい対処法はどのようなものなのかを学んでいきます。

セッション5:子どもの協力を増やす方法① -効果的な指示の出し方-

ここでは「○○しなさい」というような指示を上手に出す方法について学んでいきます。
よくやってしまいがちなのが、子どもの顔色を伺いながら、曖昧な指示を出してしまうこと。
そうではなく、落ち着いて、きっぱりと指示を出す方法を習得していきます。

子どもの注意を引きつける、視線を合わせる、具体的な言葉で落ち着いて伝えるなど、指示を出すときのポイントを押さえましょう。

セッション6:子どもの協力を増やす方法②-効果的な指示のテクニック-

前回学んだ指示の出し方について、応用テクニックを学んでいきます。

例えば、子どもに早く着替えさせたいときに、一方的に「この服に着替えなさい」と言うことはしないようにします。
このような場合、「こっちの服とこっちの服、どれを着る?」と選択肢を与えられると、子どもは気持ちよく指示に従うことができるようになります。

その他にも、「宿題をしたらプリンをあげるよ」とご褒美や特典を与える方法、兄弟がいる場合に一人の望ましい行動を褒めることで、もう一人の行動を誘導する方法などを学びます。

セッション7:子どもの協力を増やす方法③ -より良い行動のためのチャート(BBC)-

朝の支度や寝る前の準備など、特定の時間帯に子どもにやってほしいことをまとめたBBCチャートを作る方法を学んでいきます。

BBCチャートの例

行動できた回数評価
7:00に
ベッドから起きる
5/5
7:10までに
着替える
1/5
7:35までに
ごはんを食べる
2/5
7:45までに
歯を磨く
3/5
7:50までに
家を出る
3/5
このように、できた日には○をつけ、1週間分の評価をします。◎がついた日には褒めるなど、子どもの自発的な行動を促すために使います。

セッション8:制限を設ける -警告とペナルティーの与え方-

ここでは、セッション1で3つに分けた行動のうち「危険な行動、許しがたい行動」に対する対処法を学んでいきます。
ここに分類されるのは、人に危害を加えたり、道路に飛び出したりといった危険な行動です。

この場合有効なのは「警告」「ペナルティー」です。
「今度○○したら××するからね」といった警告をし、それでも聞かなかった場合に「今から30分間ゲーム禁止」など、短時間のペナルティーを課します。

具体的な方法や気をつけるべきことも合わせて学習しましょう。

セッション9:学校・園との連携

子どもへの家庭での対処法について学んできましたが、ここでは学校や園とどう連携をとっていくかを考えていきます。

参加メンバー同士で、どんな風に学校や園と連携しているかを話し合ったり、子どもに対してこう接してほしいという要望や子どもの現在の目標などを先生と共有する「連絡シート」の作り方を学んだりします。

セッション10:これまでのふりかえり

ここまで9回のセッションで学んできたことをふりかえり、参加メンバー同士で意見交換したり、質疑応答をしたりします。
最後に、修了証書が渡されます。

全10回のセッションの内容を見てきましたが、各回とも盛りだくさんの内容であることがわかりますね。
10回に渡って行われるのは、毎回学んだ内容を実生活に生かし、変化を感じながら保護者自身も成長していくため。
これはあくまで一例です。
「ペアレントトレーニング」の実施施設によっても内容は異なりますので、事前に確認してみてくださいね。

また、中にはオンラインで日本全国から受けられるプログラムもあります。
実施施設が近くにないという場合にも活用できそうですね。
ご興味ある方はぜひ見てみてくださいね。

■「すらら」の勉強ペアレントトレーニング
https://surala.jp/parental-services/bx-mgmt/lp/

参考:『こうすればうまくいく 発達障害のペアレント・トレーニング・実践マニュアル』監修:上林靖子(中央法規)

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